SSNo.005 財布の中身
これはミニSSですが、以前のものとつながっていますね。
「マチウケ」と。
そんなこんなでミニSS。
「財布の中身」をどうぞ。
「マチウケ」と。
そんなこんなでミニSS。
「財布の中身」をどうぞ。
「えー、どこやったけ?」
「知らん」
『財布捜し』
放課後に入るやいなや、ハルヒが「ないない」と騒いでいる。
「ねえ、あたしの財布知らない?」
「知らないな。なんだ?唐突に。」
「あたしの財布が無いのよ。」
眉をハの字にしているハルヒ。
ここは谷口同様に、
「鞄の中も、机の中も」
「探したけど見つかんない!」
我らが団長様は少々起こり気味のご様子で、
「ほら、アンタも探して!」
「へいへい。」
ハルヒのロッカーを探すように言われて、何となく周りの奴がいない事を確認してロッカーのドアをあける。勘違いされると面倒だ。
大抵、無くしたものなんざ奥に入っている物で、教科書の裏からひょっこりと顔を出しているあれは、財布じゃないか。
「あったぞ。」とは言わないでおこう。
少しだけ。ほんの少しだけ、中を見てみようじゃないか。
カード入れにいくつかカードが並び、その隣に写真入れがある。
そして、ハート形に切り抜かれている写真があった。
そこに写っているのは、俺とハルヒ。夏のミステリーツアーの記念写真だ。
同じ奴を毎朝見ている。それは同じく、俺の財布に入っているものと同じであった。なんの偶然か。
俺の財布と、ハルヒの財布を開きつつ。教室に入り一言。
「ハルヒ、今度一緒に写真を撮りに行くか。」
「知らん」
『財布捜し』
放課後に入るやいなや、ハルヒが「ないない」と騒いでいる。
「ねえ、あたしの財布知らない?」
「知らないな。なんだ?唐突に。」
「あたしの財布が無いのよ。」
眉をハの字にしているハルヒ。
ここは谷口同様に、
「鞄の中も、机の中も」
「探したけど見つかんない!」
我らが団長様は少々起こり気味のご様子で、
「ほら、アンタも探して!」
「へいへい。」
ハルヒのロッカーを探すように言われて、何となく周りの奴がいない事を確認してロッカーのドアをあける。勘違いされると面倒だ。
大抵、無くしたものなんざ奥に入っている物で、教科書の裏からひょっこりと顔を出しているあれは、財布じゃないか。
「あったぞ。」とは言わないでおこう。
少しだけ。ほんの少しだけ、中を見てみようじゃないか。
カード入れにいくつかカードが並び、その隣に写真入れがある。
そして、ハート形に切り抜かれている写真があった。
そこに写っているのは、俺とハルヒ。夏のミステリーツアーの記念写真だ。
同じ奴を毎朝見ている。それは同じく、俺の財布に入っているものと同じであった。なんの偶然か。
俺の財布と、ハルヒの財布を開きつつ。教室に入り一言。
「ハルヒ、今度一緒に写真を撮りに行くか。」
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