SSNo.032 寝不足の水泳
2008-07-21
ご無沙汰しておりましたMODOKIです。SSNo.034のまえがきに書いておきましたのでそちらを参照のほど。
水泳ネタですよ、
「寝不足の水泳」をどうぞ。
本日は晴天。湿度は高くて蒸し暑く、絶好のプール日和である。
=========================
まだ七月なのにも関わらず、蝉がわんさと鳴き始めている。去年もこんなに早かったっけ?
わずかな疑問を抱き、いつかのように母なる地球の身を案じつつの登校中。右肩に重みがある。
別に誰かと腕を組んでいるというわけではない。
気怠さとともに運ばないといけない荷物で実際は運ぶのは面倒、しかし無いと困る代物。水着とタオルその他、それらを詰めた通称「水泳セット」である。
こんな名前を付けたナンセンスな先輩に疑問を抱きつつ、わかりやすさから今でも使われているのだろうと理解する。
また、本日は湿度も高く、太陽の昇りも早くて朝なのに早々暑い。この状態で坂を上るのは酷だ。地獄坂ってこのことだな。今はっきりと実感したよ。
登校途中に谷口に出くわし、女子の水着がどうとかいかがわしい事ばかり言っていたので、「気色悪い奴だな、犯罪起こすなよ。」と言ったら「バレたか!」等と抜かした、
そんなんだから、ナンパしても引かれるんだよ。と言うかオーラが変態のそれだ。
思わず口に出し、谷口がそれを聞いた。結構傷ついたらしく、
「ちくっしょおおおおおおおお!」
等と言って坂を駆け上がっていった。
あー、傷つけちゃったかなー。とも思うが、谷口なんぞ傷つけたって俺の心が痛むなんて絶対無い。連邦軍の白い悪魔に300円エアガンで特攻する並に傷つかん。
だいたい駆け上がったってお前じゃすぐに息が切れて、止まって追い越されるが関の山だ。一時間目から体育なのにそんなんでどうする。
内蔵電源はどれぐらい持つんだ?
冗談半分である事に変わりはないので、そんな事は聞かず。谷口をスルーして俺は坂を上りきった。
「よう、ハルヒ。」
「おはよう。キョン」
元気か?
「そうね。寝不足かしら。」
そりゃまた、何故だ?
「んー、色々と。」
例えば?
「ドラマ見てたわ。」
ほう。
「ネットも」
ふむふむ。
「読書もしたし」
おや?
「音楽もきいてた」
おい。
「ケータイでゲームとか。」
あのな、ハルヒ。
「何よ。」
そんなに遅くまでやってて、何時に寝たんだ?
「25時」
はっきりと午前一時と言いましょう。ちなみに起きたのは?
「5時半」
四時間ぐらいしか寝てないじゃないか。健康や、美容、体力そのほか色々な面で体に悪いぞ?
でっかいくま作りやがって。可愛い顔も今日は疲れているぞ。
今日は、早く寝ろよ。
「うん。」
なんだ、意外に素直じゃないか。いつもその調子でいてくれよ。
「ふんっだ!」
今度はすねさせてしまった。やっぱりお前は感情の起伏が激しいよな。
ある意味表現が豊かでいい事ではあるけどね。
さて、一時間目は水泳である。
と言うか、朝っぱらから体育は是非遠慮願いたい。
あの地獄坂を登ってきた残り少ない体力にクリーンヒットだ。
着替えて、教師より今回の授業のテーマを聞く。
反対岸では女子も同じ事を女性教師から言われているらしかった。
谷口、目がやばいぞ。
うへへへ…とか言うな。警察沙汰にするぞ。
ともあれ、女子の水着姿は朝比奈さんほどではないが十分目の保養になる奴もいれば、ならない奴もいる。特にハルヒなんかは体のラインがくっきりと浮かび上がり…。いかん。そんな事していたら谷口と変わらないじゃないか。
理性だ、俺。
本日のテーマ。
「50メートルプールを一方通行でひたすら泳ぐ。」
は?あまりに普通。別にいいけどね、そんぐらい。それこそ路傍の石に過ぎん。と言うか、このクソ暑い中で水に入れるのだからそれで十分だ。ちなみに女子も同じテーマらしい。
と言う事で、早速準備体操をしてシャワーを浴び、一時間目なのでコースロープを張り、授業開始。一番最初に50メートルを泳ぎ切り、上がる。
スタート地点へと、歩いていた所に向こう岸にはハルヒが飛び込みで入水。アイツは水泳もできるのか。今さら驚きはしない。
が、徐々にスピードが落ちていき、25メートル辺りでほぼ停止。じたばたやってる。教師は気付いていないらしい。ちゃんと見てろよ先公め。
横から入水、平泳ぎでコースロープをくぐりつつハルヒへ到達。十分に足が立たないので抱えた状態で、岸まで泳いで到達。
さっさと上げると、教師と生徒共が近寄る。それを無視して、ハルヒの意識を確認。
「ハルヒー。」
無反応。
「おい、ハルヒ!」
息を確認、してないようだ。
え?やばくね?これ。
ともかく、気道を確保。しかし、息はない。
やるか?やるしか無いのか?
教師に任せてもいいが、このエロ親父にハルヒへ人口呼吸はちょっと。
悩んでられないので実行するしかない。
息を大きく吸い込んで、鼻をつまみ、気道を確保したままで、ハルヒの口を包むように自分の口をあてがった。
『おー!』
「おー」じゃねぇ。馬鹿。と――
息を吹き込んだ瞬間。
「ゲホッ」
自分の口に入ってくる、生暖かい液体。
ハルヒは意識を取り戻したようだ。
口を離すと、ハルヒは状況を認識したらしく。わなわなと震え、
「こんの、」
力一杯に
「バカキョン!!」
俺を突き飛ばした。
馬鹿はどっちだ。せっかく助けてやったのに、この怪力女は…
そんな事を考えつつ、俺はプールにでかい水しぶきを上げた。
「ごめんね、キョン。」
背中のハルヒの謝罪。
ハルヒは足をつったらしく、授業後に何とか着替えて
「キョン!あんた、SOS団の平団員でしょ!?雑用として私を運びなさい。」
等とぬかしやがった。
なので、俺はハルヒを担いで校舎から大分離れたプールを後にする。
そのときの言葉がそれである。
ギャップがあるな。いつもそうあるべきだろ?ハルヒ?
というか、教師の意向で「体育の授業は、何があっても体操服で受けるべきだ」と言ったために体育の授業が水泳でも、制服から体操服に着替え、さらに水着に着替えの無駄にプロセスをたどる。
なので、現在ハルヒ(実際は女子全員)は全員ブルマである。これが体操服なので仕方がないのだが、担ぐ方としては結構キツイのだ。
と言うわけで、辛いんだぞ。ハルヒ。
「………」
ハルヒ?
「……すぅ。」
え?何、寝てんの?
「……ぐぅ。」
おいおいおいおい、ちょっと待て。
ここで寝るな。その体勢で寝るな。
よだれとか垂らすんじゃない!!
寝ても怪力ハルヒの力は衰えず。俺の首をがっしり固定。ハルヒはいつまでも目覚めずに、仕方ないので持っていた髪を拭くためのタオルで時節ハルヒのよだれを拭いつつ、その度に教師と一部のモテない男子層からイタイ目線を浴びつつ授業を受ける羽目になった。
「ん〜、キョン〜。」
なんだ?起きたか?
「大好き。」
その瞬間。教室の空気は氷と化し、固まった。
考えても見てもらいたい。一つの椅子に二人の男女が掛けていて、女子はブルマ。男子も着替えられないので体操服。しかも、そこに告白ときた。
「えへへ……」
ハルヒは背中に顔をすりすり。
どうやら、寝言らしいがもう少し、静かにして欲しい。
ただでさえ、目線がイタイんだから。
「結婚……しよ?」
ああ、恥ずかしい。
こら!そこ、写メ撮るな!デジカメ出すな!
一眼レフもダメ!インスタントも禁止!ポラロイドも禁止!
証拠を残すんじゃなーい!!!
=終=
おまけ
ハルヒは放課後になっても目覚めずに、タオルもぐっよりになりつつ、部室へ向かう。未だに視線が痛い。体操服の男子がブルマの女子を背負って部室棟を闊歩する。痛い、イタ過ぎる!!
しかし、妙に密着感が…
ダメだ。そこは考えるな。俺。
必死で自分に言い聞かせつつ、ドアをノックして入る。
「よぉ。」
残念な事に、そこには長門、古泉、朝比奈さんの三人がすでにそろっていた。
「どうされました?」
最初に声を掛けたのは古泉。
事の事情を古泉に説明。
「…と、言う事なのだが。」
「どう思われます?長門さん。」
長門は、ハルヒの腕に手を当て言った。
「彼女は起きている。」
は?
「心拍数が通常値を少し超えている。彼女は興奮している。寝ているのなら心拍数40台のはず。」
だってさ、ハルヒ。
「むー。」
いい加減離れたらどうだ?
「いや。」
なんでだ。もういいだろ?
「このまま、キョンのおうちにいくもん。」
長門、コイツが寝ぼけている可能性は?
「89%」
ダメじゃん!!
=本当に終=
=あとがき=
何でしょうね?
水泳ネタを持ってくるつもりがこんなのになりましたよ?
まあ、いいでしょう。久々のバカップル&甘甘です。
楽しんでかけたのでそれでよし。
まあ、こんなものです。
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まだ七月なのにも関わらず、蝉がわんさと鳴き始めている。去年もこんなに早かったっけ?
わずかな疑問を抱き、いつかのように母なる地球の身を案じつつの登校中。右肩に重みがある。
別に誰かと腕を組んでいるというわけではない。
気怠さとともに運ばないといけない荷物で実際は運ぶのは面倒、しかし無いと困る代物。水着とタオルその他、それらを詰めた通称「水泳セット」である。
こんな名前を付けたナンセンスな先輩に疑問を抱きつつ、わかりやすさから今でも使われているのだろうと理解する。
また、本日は湿度も高く、太陽の昇りも早くて朝なのに早々暑い。この状態で坂を上るのは酷だ。地獄坂ってこのことだな。今はっきりと実感したよ。
登校途中に谷口に出くわし、女子の水着がどうとかいかがわしい事ばかり言っていたので、「気色悪い奴だな、犯罪起こすなよ。」と言ったら「バレたか!」等と抜かした、
そんなんだから、ナンパしても引かれるんだよ。と言うかオーラが変態のそれだ。
思わず口に出し、谷口がそれを聞いた。結構傷ついたらしく、
「ちくっしょおおおおおおおお!」
等と言って坂を駆け上がっていった。
あー、傷つけちゃったかなー。とも思うが、谷口なんぞ傷つけたって俺の心が痛むなんて絶対無い。連邦軍の白い悪魔に300円エアガンで特攻する並に傷つかん。
だいたい駆け上がったってお前じゃすぐに息が切れて、止まって追い越されるが関の山だ。一時間目から体育なのにそんなんでどうする。
内蔵電源はどれぐらい持つんだ?
冗談半分である事に変わりはないので、そんな事は聞かず。谷口をスルーして俺は坂を上りきった。
「よう、ハルヒ。」
「おはよう。キョン」
元気か?
「そうね。寝不足かしら。」
そりゃまた、何故だ?
「んー、色々と。」
例えば?
「ドラマ見てたわ。」
ほう。
「ネットも」
ふむふむ。
「読書もしたし」
おや?
「音楽もきいてた」
おい。
「ケータイでゲームとか。」
あのな、ハルヒ。
「何よ。」
そんなに遅くまでやってて、何時に寝たんだ?
「25時」
はっきりと午前一時と言いましょう。ちなみに起きたのは?
「5時半」
四時間ぐらいしか寝てないじゃないか。健康や、美容、体力そのほか色々な面で体に悪いぞ?
でっかいくま作りやがって。可愛い顔も今日は疲れているぞ。
今日は、早く寝ろよ。
「うん。」
なんだ、意外に素直じゃないか。いつもその調子でいてくれよ。
「ふんっだ!」
今度はすねさせてしまった。やっぱりお前は感情の起伏が激しいよな。
ある意味表現が豊かでいい事ではあるけどね。
さて、一時間目は水泳である。
と言うか、朝っぱらから体育は是非遠慮願いたい。
あの地獄坂を登ってきた残り少ない体力にクリーンヒットだ。
着替えて、教師より今回の授業のテーマを聞く。
反対岸では女子も同じ事を女性教師から言われているらしかった。
谷口、目がやばいぞ。
うへへへ…とか言うな。警察沙汰にするぞ。
ともあれ、女子の水着姿は朝比奈さんほどではないが十分目の保養になる奴もいれば、ならない奴もいる。特にハルヒなんかは体のラインがくっきりと浮かび上がり…。いかん。そんな事していたら谷口と変わらないじゃないか。
理性だ、俺。
本日のテーマ。
「50メートルプールを一方通行でひたすら泳ぐ。」
は?あまりに普通。別にいいけどね、そんぐらい。それこそ路傍の石に過ぎん。と言うか、このクソ暑い中で水に入れるのだからそれで十分だ。ちなみに女子も同じテーマらしい。
と言う事で、早速準備体操をしてシャワーを浴び、一時間目なのでコースロープを張り、授業開始。一番最初に50メートルを泳ぎ切り、上がる。
スタート地点へと、歩いていた所に向こう岸にはハルヒが飛び込みで入水。アイツは水泳もできるのか。今さら驚きはしない。
が、徐々にスピードが落ちていき、25メートル辺りでほぼ停止。じたばたやってる。教師は気付いていないらしい。ちゃんと見てろよ先公め。
横から入水、平泳ぎでコースロープをくぐりつつハルヒへ到達。十分に足が立たないので抱えた状態で、岸まで泳いで到達。
さっさと上げると、教師と生徒共が近寄る。それを無視して、ハルヒの意識を確認。
「ハルヒー。」
無反応。
「おい、ハルヒ!」
息を確認、してないようだ。
え?やばくね?これ。
ともかく、気道を確保。しかし、息はない。
やるか?やるしか無いのか?
教師に任せてもいいが、このエロ親父にハルヒへ人口呼吸はちょっと。
悩んでられないので実行するしかない。
息を大きく吸い込んで、鼻をつまみ、気道を確保したままで、ハルヒの口を包むように自分の口をあてがった。
『おー!』
「おー」じゃねぇ。馬鹿。と――
息を吹き込んだ瞬間。
「ゲホッ」
自分の口に入ってくる、生暖かい液体。
ハルヒは意識を取り戻したようだ。
口を離すと、ハルヒは状況を認識したらしく。わなわなと震え、
「こんの、」
力一杯に
「バカキョン!!」
俺を突き飛ばした。
馬鹿はどっちだ。せっかく助けてやったのに、この怪力女は…
そんな事を考えつつ、俺はプールにでかい水しぶきを上げた。
「ごめんね、キョン。」
背中のハルヒの謝罪。
ハルヒは足をつったらしく、授業後に何とか着替えて
「キョン!あんた、SOS団の平団員でしょ!?雑用として私を運びなさい。」
等とぬかしやがった。
なので、俺はハルヒを担いで校舎から大分離れたプールを後にする。
そのときの言葉がそれである。
ギャップがあるな。いつもそうあるべきだろ?ハルヒ?
というか、教師の意向で「体育の授業は、何があっても体操服で受けるべきだ」と言ったために体育の授業が水泳でも、制服から体操服に着替え、さらに水着に着替えの無駄にプロセスをたどる。
なので、現在ハルヒ(実際は女子全員)は全員ブルマである。これが体操服なので仕方がないのだが、担ぐ方としては結構キツイのだ。
と言うわけで、辛いんだぞ。ハルヒ。
「………」
ハルヒ?
「……すぅ。」
え?何、寝てんの?
「……ぐぅ。」
おいおいおいおい、ちょっと待て。
ここで寝るな。その体勢で寝るな。
よだれとか垂らすんじゃない!!
寝ても怪力ハルヒの力は衰えず。俺の首をがっしり固定。ハルヒはいつまでも目覚めずに、仕方ないので持っていた髪を拭くためのタオルで時節ハルヒのよだれを拭いつつ、その度に教師と一部のモテない男子層からイタイ目線を浴びつつ授業を受ける羽目になった。
「ん〜、キョン〜。」
なんだ?起きたか?
「大好き。」
その瞬間。教室の空気は氷と化し、固まった。
考えても見てもらいたい。一つの椅子に二人の男女が掛けていて、女子はブルマ。男子も着替えられないので体操服。しかも、そこに告白ときた。
「えへへ……」
ハルヒは背中に顔をすりすり。
どうやら、寝言らしいがもう少し、静かにして欲しい。
ただでさえ、目線がイタイんだから。
「結婚……しよ?」
ああ、恥ずかしい。
こら!そこ、写メ撮るな!デジカメ出すな!
一眼レフもダメ!インスタントも禁止!ポラロイドも禁止!
証拠を残すんじゃなーい!!!
=終=
おまけ
ハルヒは放課後になっても目覚めずに、タオルもぐっよりになりつつ、部室へ向かう。未だに視線が痛い。体操服の男子がブルマの女子を背負って部室棟を闊歩する。痛い、イタ過ぎる!!
しかし、妙に密着感が…
ダメだ。そこは考えるな。俺。
必死で自分に言い聞かせつつ、ドアをノックして入る。
「よぉ。」
残念な事に、そこには長門、古泉、朝比奈さんの三人がすでにそろっていた。
「どうされました?」
最初に声を掛けたのは古泉。
事の事情を古泉に説明。
「…と、言う事なのだが。」
「どう思われます?長門さん。」
長門は、ハルヒの腕に手を当て言った。
「彼女は起きている。」
は?
「心拍数が通常値を少し超えている。彼女は興奮している。寝ているのなら心拍数40台のはず。」
だってさ、ハルヒ。
「むー。」
いい加減離れたらどうだ?
「いや。」
なんでだ。もういいだろ?
「このまま、キョンのおうちにいくもん。」
長門、コイツが寝ぼけている可能性は?
「89%」
ダメじゃん!!
=本当に終=
=あとがき=
何でしょうね?
水泳ネタを持ってくるつもりがこんなのになりましたよ?
まあ、いいでしょう。久々のバカップル&甘甘です。
楽しんでかけたのでそれでよし。
まあ、こんなものです。


