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SS.No041 マイ・ヒーロー?

お久しぶりです。MODOKIです。具体的には三、四ヶ月ぶりだと存じ上げます。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
MODOKIは、長く苦しかった高校受験が終わって、ほっとしています。
ほっとしているはずなのですが、今泣いています。
なんでだと思いますか?
理由は簡単です。飛んだんです、PCの電源が。
おかげで、一時間書いていた原稿がパーになりました。
別に停電とかではないのですが。何が原因かと言えば、ノートパソコンにありますね。だって、十年前のシロモノで今頑張って書いているんです。
メモリは32MB、OSは窓の98、PCはペンティアムのプロセッサー、HDDは3GB。
すばらしいアンティークですね。(古泉風)
何処の超古代遺跡出土品かと。
バッテリはもう使い物にならないので、プラグから直接に電源取ってます。
今回それが仇となって、接触不良起こして電源が落ちました。あーあ。
んでもって、数日待っていると、頼んでおいた、自分専用機が到来っ。
これからは、自室で更新ができるわけですね、いやっほぅ!

が、飛んだデータは戻ってこない。
でもめげずにもう一回書きます。
久しぶりのSSですから、非常に拙い文章になっていると思いますが大目に見てください。

『マイ・ヒーロー?』をどうぞ。



世間はもうすぐ春が来ると言っている、三月の初旬。
が、実際にその兆候を俺に見る事はできず、冷たい風に身を縮めながら、ハルヒと共に夕焼けの街を歩いていた。
他人がどう見るかは知らないが、俺たちはそんな関係ではない。
ハルヒが買い物に着いてこいと言うので、下校途中に商店街に寄ってから荷物持ちをさせられている団員と団長の図がそこに展開されているだけだ。

アイスクリーム:全品88円!但し、お一人様三個まで。

商店街の一角にあるスーパーの冷凍庫の前に掲げられた札により、俺の本日のレーゾン・デトールが解ったような気がした。

要するに、コイツは六個アイスが欲しかったのだ。が、人数は一人。
どうすればいいのかと思ったところでハルヒは思いついたのだろう。
人数が足りなければ増やせばいいと言う事に。

と、言うわけで。
本来であればハルヒの完全なる従僕であるところの古泉が行くべき所を、何故か俺がかり出されてこの有様。
袋からあふれ出すアイスの冷気を恨みつつ、ハルヒの後をついていく。
見知らぬ人から『ああ、青春だねぇ』とでも言いたげな視線を受けながら歩いていくだけだと思っていた。

さて、季節はもうすぐ春である。
となれば、草木は活力を取り戻し、様々な鳥がさえずり、生き物が活動を再開し始める。
と、同時に。
頼んでもいないのにブンブンと街を暴走する輩や、常人にはわからない常識を持つ可哀想な変質者など、地球にも人にも優しくない連中が増えるのもこの季節である。
前置きが長くなったが、どうやら、目の前のものはその定石に沿った方らしい。
「キョン、何コイツ? キョンの知り合い?」
「知らん。普段の俺の行いも、そう悪くはないのでね」
とりあえず、目の前の連中よりは。
見るからに二人組の不良が、絡んできていた。

要するにやっかみである。
俺たちをどう見たのかは知らないが、ハルヒみたいな(外見のみの)美人を、対してさえもしない俺が連れていれば(実際は連れられているのは俺の方なのだが)素行不良の少年達は面白くないだろう。

「なあ、嬢ちゃん。そんな男ほっといてさ、俺たちと一緒に来ない?」

そんな、ちゃらちゃらとした言葉にハルヒが反応するわけもなく。

「はぁ? 意味分かんないし。キョン、殺っておしまーい!」

あのー、ハルヒさん? あなたはいつから、あの美人仮面泥棒になったのですか?
ハルヒが挑発してくれたおかげで、男二人の怒りのボルテージ、エクスプロージョンッ!
どうしてくれたもんかと悩んでいるうちに、男二人が飛びかかってきた。

男の拳が突き出され、俺の眼前に迫ったその瞬間だった。
――見える。
世界がスローモーションになったようだった。

迫った拳を左手で突いて払い、右の手刀をそのガラ空きの肩口に叩き込む。

ぺきり。

軽い、軽い音がした。
男の顔が苦痛が歪む頃にはもう片方の男の胸に肘を突き立てていた。
迷走神経の真上。
そこに打撃が加わるとしばらくは動けなくなり、最悪の場合は心不全を起こして死に至る人間の急所である。

今回は最悪の場合にはならなかったようだ。
男は失神しただけだった。
一方は悶絶で、もう一方は気絶。
この二つを確認すると、俺はハルヒを抱き上げ、脱兎のごとく駆けだした。
最初の三十秒ぐらいはハルヒも惚けていたのだが、だんだん覚醒したらしく、暴れ出したため、道に下ろす。

「何するのよ、バカキョン!」
「あの絡んできた奴ら、ひるんだだろ? あのまま、顔覚えられて恨みを買うよりも、とっとと逃げた方が得策だって事、解るか?」
「そりゃ、解るわよ。でもね、断りも無くお姫様だっこって言うのもどうかと思うわ」
そこで俺は反省した。
ま、いちいち言ってられる状況でも無かったわけだが。
「でも、まあ……助けてもらって文句は言えないわね、マイ・ヒーローってとこかしら?」
「は?」
俺が、何言ってんだ、コイツはと言うような念を込めて視線を向けると、ハルヒも、それに気が付いたのか、頬を朱に染めて
「と、特撮のヒーローみたいに動きが鮮やかだったって事よ。それ以上でも、以下でもないわ」
ああ、そうかい。と、相づちだけ打っておく。
「ええ、そうよ。丁度いいから、これからしばらくはあたしの護衛ね」
「何言ってんだ。俺はそんなに暇じゃないぞ」
「どうせ家でもごろごろしてるだけでしょ? 団長様のおそばにいさせていただけるだけありがたいと思いなさい。」

そう言うハルヒに引っ張られ、日が落ちていく。
マイ・ヒーローね、人を守れるならその護衛役も少しは悪くないんじゃないかと、俺は思った。


ちなみに、その翌日の事である。
俺が部室に入っていつもの席に座ると、いきなり長門がしゃべりだした。
「昨日、午後5時26分41秒。涼宮ハルヒによって情報操作が行われた。その内容は、有機生命体構造構成情報の改竄と付与。対象者

はあなた。」
えーと、それはつまり?

「あなたとが昨日、素行不良の二人組に絡まれていた時のことですね。」
古泉が横から話に加わる。
「って、見ていたのかよ!」
「あれ、いけませんでしたか?」
「加勢ぐらいはできただろ」
「僕があの場に出ていくことこそ、無粋というものです」
古泉は肩をすくめて見せた。
「そんなもんか?」
「そんなもんです」

会話はそれだけだった。
それからSOS団で特に変わったことはなかったが、
「さぁキョン、帰るわよ!」
俺とハルヒの間に限って言えば、
「今日もきっちり見張りなさい」
「へいへい、お勤めさせていただきます」
俺の帰宅時の通学路が、大幅変更になったことぐらいか。

=終=

=あとがき=

ああ、何年ぶりに書いたかな。<狂った時間間隔
受験、卒業を終えてやっとかけるようになった一作。
どちらも無事に終えることができました。
ええ、受かりましたとも。ちゃんとね。
今までご心配おかけしました。MODOKIはこれから復活です。
実を言うと戦闘シーンを描きたかっただけでございます。
久々に書くとキツいですね。怠けていた分のツケが回ってきたような。
そんな感じです。ええ、もう何をやっていたのかと。

……自作小説のほう進めていました。すいません。
一応新人賞あたりに出してみようかと思うのですが、選考落ちたらupしますのでしばしお待ちを。<落ちること前提orz
まぁ、春休みですし、これからちょくちょく上げていこうかと思います。

あと、別件なのですが。
友人に過去の作品で数点、リアルなものがあるといわれました。
「お前、実はもう女性を知ったとか?」
いえいえ、ありえませんので。
すべては妄想と、フィクションによる作品オンリーです。
青少年の妄想SSとでも見ておいてください。

では、また。
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テーマ : 涼宮ハルヒの憂鬱関連
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

Secret

拍手のほうでコメントしましたがもう1度しっかりやろうと思います
受験お疲れ様でしたっ今年は小学校を卒業しました・・;
あ・・元小6です
キョンかっこいいですねー
ハルヒの殺っておしまいが面白かったですつぼですドツボw
プロフィール

ゆーいち

Author:ゆーいち
涼宮ハルヒのSSを書いています。

カップリングは
ハルキョン、キョンハル。

シリアスネタは思いつかないのでなし…ということで。



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